2019年01月30日
サンタマリア乗降設備のリニューアル

広島県尾道市で製作していた乗降設備が完成しました。一昨日から搬送され天保山へ設置。定期検査後のサンタマリア運航開始から使用予定です。乗降設備は数十年ぶりのリニューアルですが、この乗降設備もいろんな調整があっていろんなハードルを超えていかなければならずかなりの長期戦でした。以下備忘録がわりに長文になりますがお話しします。
第1に受けていただける製作工場がなかなかありません。船専用だと専門設計や強度計算も特別です。現在、西日本でも二社程度です。そして搬入設置のため船で運べる距離でなければなりません、まずはそこからはじまりました。次には設計です。観光船ながらかなり余裕もっている停泊時間にしておりますが、乗り換え最大800名の乗り換えできる能力、傾斜角度、安全な強度になるとかなりの大きさ、重さになります。そして設置場所の問題。いろんな方が利用する港湾局の岸壁で設置場所の大きさも決められてます、固定岸壁で桟橋ではありませんし、岸壁高さが普通の岸壁より低く潮汐変化で傾斜角度がかなりになります。傾斜角度ゆったりの長さバリアフリーでいかなければなりません。以前はその長さで、移動ができない上、通行幅がなくなり、そのエプロン幅の通行制約で長さの解決で、そのためにはどうしたらいいかが難しく設置調整にも難航しました。最大の難問がその大きくなる重量物でも、いつ何時でも災害の際にもすぐに避難できるものでなければなりません。そして設置場所は、岸壁上で、フラットではなく、平衡にも調整が大変です。台風の際には週に一度は移動とその作業も必要になります。製作金額もメインテナンスも管理もかなりの負担にもなってきます。

そんな問題解決に長期間、二年かけて各関係を調整、一年かけて製作して、冬の時化の中、天候をみながら船で運ばれてようやく設置されたのが今回の乗降設備です。今も社員、工場、造船所で安全確認が行われてます。そしてさらに、運航前に安全審査が厳しく行われ、合格後運用できるようになります。
これからも沢山のお客様に利用していただけるようにまたサンタマリア共々よろしくお願いいたします。

Posted by Suijobus1 at
08:44
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